県景況7カ月連続で改善 11月の動向調査

帝国データバンクによる11月の景気動向調査で、企業の景況感を示す景気動向指数(DI)は、全国が6カ月連続改善の35・4(前月比1・6㌽増)、県内が7カ月連続改善の38・4(同3・2㌽増)となった。緩やかな持ち直しが続いたが、新型コロナウイルスの感染再拡大により、下旬にかけて動きは鈍化した。

全国のDIは、全10業界のうち「金融」を除く9業界で前月よりプラス。地域別では10地域のうち北海道だけがマイナスとなった。

業界別のDIは、「サービス」が7カ月連続プラスの36・8(前月比1・7㌽増)。「卸売」は6カ月連続プラスの33・0(同1・5㌽増)、「製造」も6カ月連続プラスの33・3(同2・3㌽増)、「農・林・水産」は2カ月連続プラスの38・7(同4・3㌽増)だった。

和歌山県内DIの全国順位は前月の18位から7位に上昇し、近畿2府4県では奈良県に次いで2位。全国のDI35・4、近畿のDI34・1を上回り、差はいずれも拡大した。

規模別では、大企業は36・7(前月比2・2㌽減)で悪化したが、中小企業は38・5(同3・7㌽増)で改善。業界別では、製造業が38・0(同6・7㌽増)で2カ月ぶりに改善し、非製造業は38・5(同2・0㌽増)で3カ月連続の改善となった。

先行きの見通しは、3カ月後が38・9(前月38・9)で横ばいだったが、6カ月後は37・8(同37・0)、1年後は39・4(同38・1)で、5カ月連続して改善した。回復基調が続いているが、新型コロナの影響が見極められないため、低位な回復にとどまっている。

同支店は、全体の景況感としては回復を感じている企業が多いものの、厳しい意見が多い状況が続いていると分析。「足下では第3波となる新型コロナ感染拡大が顕著となっており、感染状況次第では再度の悪化局面入りが懸念される」とみている。

調査は11月16~30日にインターネットで行い、対象2万3686社(県内132社)のうち1万1363社(同63社)が応じ、回答率は48・0%(同47・7%)だった。

近畿各府県の景気DIの推移

近畿各府県の景気DIの推移

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧