放射線量の測定開始 和歌山市


大気中の放射線量を測定する市職員ら

 全国に放射能汚染への不安が広がっていることを受け、 和歌山市は11日、 大気中の放射線量の測定を開始した。 毎月2回、 市内5カ所で行い、 結果はホームページで公表する。 併せて青岸清掃センター(同市湊)の焼却灰の放射能濃度測定も今月から実施する。 市町村独自の測定は、 県内では新宮市に続き2例目。

 市環境政策課によると、 昨年12月の市議会で市独自の測定を行うよう要望があり、 放射能による問題が発生した場合に比較するデータが必要となるなどの観点から、 実施の準備を進めてきた。

 大気中の放射線量測定は、 市内中心部と東西南北に当たる加太小学校、 市立和歌山高校、 中之島小、 小倉小、 明和中の各付近で実施。 地表1㍍に設置の計測機器で30秒間の測定を5回行った平均値を測定値とする。

 市内では県環境衛生研究センター(同市砂山南)が文部科学省の委託で常時測定をしており、 今後は市内6カ所の測定データが蓄積されることになる。

 青岸清掃センターは2月市議会での決議を受け、 今後、 東日本大震災の被災がれきを焼却する可能性がある。 測定対象は焼却灰、 飛灰、 固化灰で、 表面放射線量の測定を月1回、 ゲルマニウム半導体検出器によるヨウ素131、 セシウム134、 137の放射能濃度測定を年4回実施する。

 11日、 市職員2人が初の大気中線量の測定を行った。 最初の計測地点となった明和中(同市紀三井寺)付近は毎時0・08マイクロシーベルトで、 一般的に市内で想定される問題のない数値だった。

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