2011年05月27日

00.社会/06.特集/私達にできること―和歌山から東日本へ―

仁坂知事が被災者と川永団地で面会

仁坂知事が被災者と川永団地で面会

被災者の話を聞く仁坂知事

仁坂吉伸知事は27日、県内に避難している東日本大震災被災者の声を聞こうと、和歌山市島の川永団地集会場を訪れた。集まったのは、同団地や同市の雇用促進住宅に住む、宮城県や福島県から避難した7世帯12人。仁坂知事は「それぞれの人に合わせて、お世話できることがあればできるだけやっていきたい」と声を掛けた。

仁坂知事は被災者一人一人にねぎらいの言葉を掛け、現状について話を聞いた。参加者は、被災した状況や和歌山へ来た経緯などを説明。避難所でのつらい暮らし、体調不良になった際の苦労などを振り返った。

仁坂知事は、県が取り組む被災者向けの就労対策を紹介し、「検討してもらえれば可能性は広がると思う。被災した友人の方がいれば、受け入れ可能なことを知らせてほしい」と呼び掛けた。

福島県大熊町から震災数日後に避難してきた永井文照さん(62)は長男(28)と生活。川永地区の民生委員などの就労支援で清掃作業の仕事をしているといい、「もう福島には住めないだろうが、本当なら帰りたい。息子がアルバイトなので、ちゃんとした仕事に就けるかが今は心配」。同県郡山市から避難した廣田文子さんは、小学生と中学生の子どもがおり「こっちですぐに友達ができて、(放射線を気にしなくていいので)マスクも帽子も着けず、のびのびとしているのでホッとしています」、宮城県石巻市から避難した草野栄さん(86)と妻のハツエさん(88)は「病院に通えるようになって安心した。地獄に仏で、和歌山は温かい印象です」と話していた。

県内に避難しているのは20日現在、福島県から24世帯61人、宮城県から14世帯37人など合わせて44世帯112人。ほとんどが県内に身内や知人がいるため来ているという。県は、関西広域連合として支援している岩手県に現地連絡所を作り、受け入れ可能なことを広報しているが、岩手県からの被災者の受け入れ要請はまだないという。





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