2011年06月16日

00.社会/04.文化・くらし

「沙也可で街おこしの会」結成し冊子作成

「沙也可で街おこしの会」

「沙也可をもっと知ってもらいたい」 と辻会長

日韓交流と和歌山市の活性化を目指し、 市民有志が 「雑賀衆・沙也可(さやか)で街おこしの会」 を結成。 辻健会長(67)=同市府中=が平成18年に発行した冊子 『降倭将軍 沙也可の果せぬ夢』 の第2版を作成した。 20日には市内の全小中学校83校に配布する予定で、 辻会長は 「図書室に置いて子どもたちに読んでもらって、 郷土に自信と誇りを持ってもらえれば」 と話している。

「沙也可」 は、 約420年前の安土桃山時代に朝鮮国に帰化し、 李王朝の将軍に上り詰めた日本人の朝鮮国での呼び名。 元の日本名は不明だが、 紀州雑賀鉄砲衆の頭領・雑賀孫市の嫡男・孫市郎説が有力とされている。

同冊子の初版は、 そんな沙也可の生き方や平和の精神に共感した辻さんが、 沙也可が果たせなかった日朝友好の夢の実現と、 沙也可を通した和歌山活性化への取り組みをフィクションとして描いた。 今回の第2版にはその後の動きを加えている。

その動きとは、 昨年11月に沙也可(帰化した後は金忠善)日韓国際シンポジウムが同市で開かれ、 金忠善の子孫も訪れたこと。 記念の顕彰碑が紀州東照宮境内に建立されたこと。 ことし10月に韓国の沙也可の里・友鹿里に 「韓・日友好館」 がオープンし、 和歌山コーナーが設置されることなど。

さらに沙也可は、 韓国では中学校の道徳の教科書に、 日本では高校の日本史の教科書に取り上げられ、注目されている。

同会メンバーは現在11人。 沙也可の研究と普及、 ゆかりの地マップと観光コース作り、 語り部養成、 生誕碑設置、 来年の沙也可展開催などに向け準備を進めており、 辻会長は、 「フィクションががぜん現実味を帯びてきました。 まず和歌山の人に知ってもらいたい」 と話している。





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