花壇整備で利用者増 和歌山県立体育館


敷地内に設置された花壇の一つ

 昨年、 敷地内に花壇を造った和歌山市中之島の県立体育館 (横尾英治館長) では、 花植えを通じて職員と利用者のコミュニケーションの輪が広がり、 本年度の利用者数は昨年度の約9万人より約5000人増えているという。 花壇を設置して以来、 両者の会話が増え、 最近では利用者が職員に世話の仕方を教えるなど、 これまでにはなかったつながりが生まれている。

 花壇整備を始める前は職員の間で 「手間がかかる」 という声もあった。 しかし、 利用者に 「きれい」 と声を掛けてもらうことで次第に美化意識が芽生え、 施設への愛着心が高まった。 今では利用者が自宅で栽培している花や野菜を 「育ててほしい」 と持ち込んでくることもある。

 花壇整備は昨年夏ごろ、 敷地内にヒマワリを植えたことから始まった。 昨年11月ごろには同館事務所南側に生い茂っていた木を、 同館敷地内の空きスペースに植え替えて新たに花壇を造った。 ことしに入ってからはパンジーを植えた。 寒さで枯れてしまった花はすぐに摘み、 きれいな状態を維持。 毎日の手入れを欠かさないという。

 同館の大谷裕子主任 (59) は 「花が咲くとかわいい。 皆さんに笑顔になってもらえるのがうれしい」。 今阪豪統括主任 (39) は 「花植えをやるようになって、 利用者さんとのつながりができてありがたい。 自分たちの施設を誇りに思ってもらえるようにしたい」 と笑顔で話している。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧