ことしも矢倉さんが大作り物 柿本神社夏祭り

柿本神社 大作り物
浦島太郎の制作に励む矢倉さん

 海南市日方の伊勢部柿本神社(塩﨑昇宮司)で10、11の両日行われる夏祭りへ向けて地元の元漆器蒔絵職人、矢倉眞弓さん(86)が伝統行事を盛り上げる出し物の「大作り物」を作っている。

 ことしのテーマは「浦島太郎」。竹の骨組みにボール紙を重ねて約1㍍20㌢の主人公を作り、玉手箱を抱えて竜宮城を後にする場面を再現する。

 大作り物は大正時代から出されるようになった祭りの呼び物。矢倉さんは父から継ぎ、60年以上続けている。6年前に脳梗塞を患って利き手が使えなくなったが、「喜んでくれる子どもたちのために」と奮起。左手一本で制作に励んでおり、「祭りがにぎわいまちが元気になれば」と笑顔を見せる。

 夏祭りは11日午後6時から神楽殿で新しく、神話の紙芝居やカラオケ大会を企画。銭太鼓の他、恒例の盆栽展と日方獅子舞が催される。塩﨑宮司は「夜店も出ます。ご家族そろってお参りください」と話している。

関連記事

同じカテゴリのニュース一覧