和歌山駅前にバス案内人 利用促進へ社会実験


案内人を配置するJR和歌山駅西口バスターミナル

 和歌山市は、 公共交通機関の利用者減少に歯止めを掛け、 利用を促進する事業の一環として、 JR和歌山駅西口のバスターミナルに乗り継ぎや発着時間などの情報を提供する案内人を配置する社会実験を、 今月下旬から10月末にかけて実施する。

 市交通政策課によると、 自動車交通の増加により公共交通の利用は減少傾向が続き、 昭和55年から平成22年の30年間で市内の利用者は35%減少、 バスに限ると75%の大幅な減少となっている。

 市内のバス路線は主にJR和歌山駅から放射状に運行されているが、 利用者からは 「どのバスに乗ればどこに行けるのか分からない」 という意見が多く、 利用が進まない原因の一つと見られる。

 今回の事業は、 路線や乗り換えなどの説明を行う案内人2人をバスターミナルに配置し、 利用促進を図るとともに、 毎週1回、 利用者へのアンケート調査を行い、 問題点の洗い出しを進める。

 委託事業者はプロポーザル方式で公募し、 「和歌山の交通まちづくりを進める会わかやま小町」 に決定。 県緊急雇用創出事業臨時特例基金補助金を活用する。 同課は 「今後さらに高齢化が進むに連れ、 公共交通の重要さが増すと予想される。 利用促進に努めていきたい」 と話している。