中野BCが80周年記念式典


仁坂知事に目録を手渡す中野社長㊧

 酒造会社 「中野BC㈱」 (本社・海南市藤白、 中野幸生社長) は19日、 和歌山市のホテルグランヴィア和歌山で創業80周年記念式典を行い、 政財界から約230人が参加した。 中野社長はこれまでの歩みを振り返り、 「世の中が音を立てて変わりつつある今、 企業としての使命感を保ち、 技術革新しながらオンリーワンの百年企業を目指していきたい」 とあいさつした。

 式典では、 仁坂吉伸知事や神出政巳海南市長、 宝酒造㈱の大宮久会長らが祝辞を述べ、 大橋建一和歌山市長、 小谷芳正みなべ町長ら来賓が紹介された。 最後に中野社長から仁坂知事に、 地域活性化のための寄付金1000万円の目録が手渡された。

 中野BCは、 この日100回目の誕生日となる先代社長、故・中野利生氏が昭和7年にしょうゆの製造・販売を手掛けたのが始まり。 「大豆蒸留法」 という新技術を開発し、 和歌山では不可能とされていた薄口しょうゆの製造に成功した。同24年、 第2の創業ともいえる焼酎の製造を開始。 ブランド名を 「富士白」 とした。

 同33年、 清酒の製造に着手。 以後、和歌山を代表する銘酒 「長久」 をはじめ、 清酒、 梅酒、 蒸留酒などを次々に送り出している。

 平成14年、 中野酒造㈱と富士食研㈱、紀州ワイン㈱のグループ3社が合併し、中野BCと社名を変更。 BCは 「Biochemical Creation」 (生化学の創造) に由来する。

 近年は、 清酒 「長久」 で培ってきた発酵技術と研究開発をベースに、 和歌山が全国一の生産高を誇る梅、 ミカン、 山椒、 柿などの素材を生かした新しいものづくりに取り組み、バイオ研究・開発に重点を置いた 「総合酒類 (食品) メーカーのパイオニア」 としての新しい製品づくりを行っている。

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