海南に新プラント完成 セイカ


テープカットが行われた (中央が竹田社長)

 芳香族ジアミン類の専門メーカーのセイカ㈱ (和歌山市南汀丁、 竹田純久社長) が海南市藤白の海南工場で昨年8月から建設を進めてきた新プラントが完成し12日、 竣工式が行われた。

 新プラントは、 延べ面積約1150平方㍍の4階建て、 総工事費約17億円。 米ボーイング社の新型旅客機、 ボーイング787 (以下B787) ドリームライナーの主要構造材として採用されている炭素繊維複合材料 (CFRP) 用多官能エポキシ樹脂硬化剤を生産し、 年間500㌧の製造ラインを保有する。

 同社は、 以前より同硬化剤を生産しており、 その一部を米ボーイング社に納めている。 B787は、 エンジンなどを除く機体の約50%が炭素繊維複合材でできており、 将来の需要増加に備えて建設した。

 式には、 仁坂吉伸知事や神出政巳市長ら来賓約30人が出席。 神事の後、 竹田社長らがテープカットを行った。

 竹田社長は 「化学産業として地域の皆さまの理解と温かい支援がなければ存続しない。 より安全により良い製品を市場に送り届けることによってわれわれの使命を果たしていきたい」 とあいさつ。 仁坂知事が 「(セイカの) さらなる発展を意味するようなプラントの完成は素晴らしいこと。 さらに発展して人々の暮らしや和歌山の雇用・発展につなげてほしい」 と祝辞を述べた。

 今後、 試験運転を行い、 ボーイング社の認証を得た後、 本格稼働する。

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