火葬炉と葬祭棟を増築 五色台聖苑


火葬炉と葬祭棟が建設される既存施設㊨西側の駐車場

 海南、紀の川、紀美野の2市1町でつくる五色台広域施設組合(管理者=寺本光嘉紀美野町長)は、同町国木原の総合葬祭施設「五色台聖苑」の増築工事に取り掛かる。火葬や葬儀利用件数の増加に合わせ、新たに火葬炉と葬祭棟を建設。平成26年度中の供用開始を目指し7月1日、現地で起工式を行う。

 既存の施設は平成4年5月に火葬場として開設。7年11月に葬祭場が併設された。鉄骨造り平屋一部2階建て、延べ床面積は4200平方㍍。火葬炉6基、式場2カ所を備えている。

 23年度に海南、紀美野の2市町と旧貴志川町のみの加入から紀の川市が全域加入。火葬件数の大幅増加が見込まれるため、火葬炉3基を新たに設置する。

 また、自宅葬からセレモニー葬へといった近年の葬儀形態の変化で式場の利用が増加。式場、初七日室、家族控え室各2カ所の葬祭棟を新設する。

 火葬炉と葬祭棟の新施設は鉄骨造り平屋一部2階建て、延べ床面積2360平方㍍。既存施設西側の駐車場として使用している敷地に建設する。式場には80席分のスペースを確保。多くの参列者が屋内に入れるよう広々としたロビーを設け、プライバシー保護対策も講じる。

 既存施設の式場1カ所は待合ロビーに変更。既存施設は火葬業務、新施設は葬祭業務をメーンに行っていく。

 23年度から26年度まで4カ年で計画されている五色台聖苑総合整備事業。ことし中に基礎工事を進め、来年から本体建設をスタートさせるスケジュールになっている。総事業費は約9億円で、設計は㈱岡本設計(岡本政仁代表)=和歌山市=、施工は三友工業㈱(松山惠二代表)=同=。完成後は火葬炉9基、式場3カ所を備えた県内最大規模の総合葬祭施設となる。

 起工式は午前10時から。野上八幡宮(紀美野町小畑)の薮洋平宮司による神事があり、3市町の首長ら行政、議会、地元関係者が無事完成を祈願する。

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