和田川の氾濫防止へ新ゲート完成


増水した場合、自動で倒れるゲート

 昨年6月の大雨で和歌山市伊太祈曽の和田川(伊太祁曽神社前)が氾濫し、周辺地区が大規模浸水被害に遭ったことを受けて県が取り替え工事を進めていた、モリサキ井堰の新ゲートが完成した。県は合わせて川の拡幅工事を進めており、流下能力向上が期待されている。

 旧モリサキ樋門は、門を支えるための支柱が川の中に3本立っていた。大雨の際には、がれきやごみが引っ掛かり、川の流れを止め氾濫させる原因になっていた。

 新ゲートは取水の際、操作室からボタン一つで約1・6㍍のゲートが15分以内に起き上がる。大雨で川が増水し、水面が川底から約2㍍の危険水位に達すれば自動で倒れるという。

 工事を担当する県海草振興局工務課は「新ゲートにより、流下能力が上がり、危険水位に達しても自動で倒れることにより、住民の安全も確保できることを期待している」と話している。工事の設計は第一復建㈱(植田薫社長)=本社・福岡市=、施工は日工マシナリー㈱(上田芳弘社長)=本社・千葉県=。工事費は6334万円。

 今後は取水期終了後の第2期工事で、ゲートの上流と下流側の川幅拡幅と、操作室につながるコンクリート橋を架ける予定。

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