大浦の放置艇ゼロに 自主撤去で早期達成

水軒川河口部。作業前の平成23年3月30日㊤と撤去後のことし10月5日㊦(県提供)
水軒川河口部。作業前の平成23年3月30日㊤と撤去後のことし10月5日㊦(県提供)

 県は、和歌山市大浦地区の水軒川河口部で進めてきた放置艇一掃の取り組みについて、5日に作業が完了したと発表した。12月末を目標に強制撤去も視野に入れていたが、法的措置によらない自主的な移動・撤去で早期達成となった。

 県によると、水軒川河口部には約100隻のプレジャーボートが不法に係留・放置され、県は7月から所有者に一斉指導を開始。約90隻は自主的に移動、撤去し、沈没の状態で放置されるなどしていた残りの船と、桟橋やはしごなどを県が撤去し、5日に作業は全て終了した。

 県内はプレジャーボートの係留施設が不足しており、県は有料の係留施設を整備し、移動場所を確保しながら放置艇対策を進めている。

 現在は和歌山市の市堀川河口付近の湊第1小型船舶係留施設を拡張中。来年度以降は同市の土入川や県南部などの対策を順次行い、数年で県内の放置艇ゼロ実現を目指す。

 仁坂吉伸知事は「不法係留がなくなり、係留場所には津波が来ても大丈夫な装置が付いていて、健全なレジャーをしてもらえる仕組みを着々と進めていく」と話している。

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