若手美容師が初の交流会 和歌山

和やかに情報交換する若手美容師ら
和やかに情報交換する若手美容師ら

 日曜の夜、和歌山市内のクラブに若い美容師たちが次々と集まってくる。ほとんどが初対面で、おもむろに名刺交換。この日、初めて若手美容師交流の場として企画された「CROSS OVER(クロスオーバー)」というイベント。ルールは「来てくれた人たち、全員と名刺交換」というシンプルなもので、普段交流することのない者同士、同世代ならではのさまざまな会話が交わされた。

 同市を中心に30歳未満の現役美容師や美容学生ら約30人が参加。スタイリストやアシスタント、マネジャーなど、店の垣根を越えて集まり、県外からの参加もあった。

 呼び掛け人は市内の美容師、川辺将史さん(27)と上田茜さん(27)。もともと同じ美容室に勤めていた2人は、美容師が店を越えて交流する機会がないことを寂しく思い、新たなコミュニケーションの場になればと企画した。

 同市は特に美容院が多く、競合店意識もある一方「もっと他店のことを知りたいと思っている美容師は多い。変なライバル視をせず、気軽に話せる環境をつくりたかった」と2人。情報はフェイスブックなどを通じて広がった。

 美容業界では美容師の数が減り、アシスタントが育ちにくくなっている背景もあり「それぞれの立場で抱える悩みを話し合えたら、美容の仕事ももっと楽しめるはず」と上田さん。川辺さんは「交流の中から、何か新しいものが生み出せれば、美容師のレベルを上げる機会にもなる」と期待する。

 この日参加したのは、熱意のあるアシスタントに出会いたいというスタイリスト、美容師をやめて会社勤めをしたが、復帰したいと考えている人など、さまざま。互いの夢や思い、独立を考えるスタイリストへのアドバイスなど、さまざまな会話が飛び交っていた。

 有田市から来た岩岡祐助さん(27)は「有田にいると他のサロンの情報もないので、いろんなネタを仕入れようと楽しみに来た。すごく勉強になるし、お互いに吸収し合えれば」と話していた。

 今後は美容ディーラーなども巻き込み、ヘアコンテスト開催なども視野に新たな展開を模索していくという。

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