特殊詐欺を未然防止 コンビニ店長らに感謝状

特殊詐欺被害を防いだとして、海南署は11日、セブンイレブン海南船尾店店長の北又豊さん(48)と店員の米本美和さん(47)に感謝状を贈呈した。

同署によると4月1日、同店に70代の男性が訪れ、使用済みの電子マネーのカードを示して「これが5000円分欲しい」と言われた米本さんは、購入理由を質問。レジに向かうまでにも使い方を知っているかなど聞いたが、男性は使い方にも慣れた様子で「銀行の振込手数料に支払う」と答えたため、手数料を電子マネーで支払うことはないことから詐欺ではないかと考えた米本さんは北又さんに報告。駐車場で男性を呼び止め話を聞いたところ、「3億円が当たったとメールが来た」と答えたため北又さんは詐欺を疑い男性に強く警察に行くよう勧め、同署にも通報。その後男性は詐欺と気付き、同署を訪れた。

北又さんは2月にも電子マネーで通販サイトの料金を支払おうとした男性をアルバイト店員と共に止め、特殊詐欺の被害を未然に防いでいる。米本さんは「私が止めていなければおじいさんはその後も被害に遭っていたのではないかと思う。現場でできる声掛けなどはこれからもしていきたい」、北又さんは「詐欺被害に遭う人は自覚がないので支払おうとする。『被害を受けている』ということを理解してもらえるよう取り組んでいかないといけない」と話していた。

海南署では4月末までで特殊詐欺被害が3件発生。被害額は296万8000円になっている。

感謝状を受け取る北又さん㊥と米本さん

感謝状を受け取る北又さん㊥と米本さん

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