途切れることなく支援 犯罪被害者週間始まる

犯罪の被害者とその家族への支援と理解を呼び掛ける「犯罪被害者週間」(25日~12月1日)が、全国で始まった。初日には、和歌山県警と紀の国被害者支援センター(和歌山市小松原通)が共同で「犯罪被害者週間ふれあいコンサート」を開いた他、街頭啓発活動なども行った。

同センターは1997年に全国で6番目に設立。県唯一の民間の被害者支援センターで、2011年には県公安委員会から「犯罪被害者等早期援助団体」に指定されている。

街頭啓発活動はJR和歌山駅西口と南海和歌山市駅前広場であり、県や市の職員など合わせて約20人が参加。駅の利用者らに相談窓口の電話番号などが書かれたポケットティッシュや、県PRキャラクターの「きいちゃん」がデザインされたオリジナルエコバッグなどを配布した。

JR和歌山駅前の「わかちか広場」でのコンサートでは、同センターの支援活動などを紹介するパネルも展示。県警察音楽隊約20人が『涙そうそう』や『ハナミズキ』など、計10曲の演奏を披露した。

同センターによると、現在、県内で「犯罪被害者等支援条例」を制定しているのは和歌山市、紀美野町、九度山町、湯浅町、有田川町、上富田町、那智勝浦町、太地町の8市町で、全30市町村あるうちの約2割にすぎないという。

浅利武事務局長(73)は、「一人で悩み苦しんでいる人が相談できるよう、条例の成立に向けて取り組むとともに、県警や弁護士会、臨床心理士会などと連携しながら途切れることのない支援に取り組んでいきたい」と意気込みを語り、「犯罪被害者支援センターの存在を一人でも多くの人に伝えてもらいたい」と願っていた。

犯罪被害者支援センターの取り組みを紹介する浅利事務局長

犯罪被害者支援センターの取り組みを紹介する浅利事務局長

 

支援の必要性と理解を呼び掛けるパネルを展示

支援の必要性と理解を呼び掛けるパネルを展示

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