手作りロケット空高く 小学生ら打ち上げ
実験などを通じて子どもたちの好奇心を育む「島ものづくり塾」の講義が25日、和歌山市本町のフォルテワジマなどであった。小学校4年生から6年生までの27人が小型ロケットを制作し、打ち上げを楽しんだ。
未来の科学技術の進歩を担う人材を育成しようと、島精機製作所(同市坂田)の創業者、島正博会長が設立した公益財団法人「島財団」が主催。年間6回開く講座の2回目として実施した。
県内では、串本町に国内初の民間ロケット発射場が完成。年末に初号機が打ち上げ予定であることから、機運を高めようと「ロケットの科学」をテーマに選び、桐蔭高校の教諭で県宇宙教育研究会事務局長の藤木郁久さんが講師を務めた。
フォルテワジマであったロケット作りでは、同高科学部や和歌山工業高等専門学校(御坊市)、和歌山信愛大学の生徒や学生18人もサポート。塾生たちは構造や仕組みを教わりながら、全長30㌢ほどのロケットを完成させた。
火薬エンジンを付けて飛ばす仕組みで、打ち上げ実験のためにイオンモール和歌山近くの空き地へ移動。5秒前からのカウントダウンに合わせてスイッチを押し、ロケットを飛ばした。煙を上げながら、あっという間に100㍍ほど上昇し、パラシュートを開いて降りてくると、塾生や保護者から拍手や歓声が上がった。
和歌山大学付属小学校4年生の中村文優(ふゆ)さんは「パラシュートの畳み方が難しかったけど、自分で作ったロケットが高く上がってうれしい」と笑顔だった。
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