背中そっと押す物語 Ruiさんが新作絵本
いじめや不登校、ひきこもりなどのつらい経験を生かし、イラスト作家として活動する和歌山市のRuiさんが、5作目の絵本『応援しているよ。』を夢叶舎(むくしゃ)から出版した。昨年、つらい過去を抱えながら夢に向かって頑張る人に出会ったことがきっかけで、「応援しているよ」とストレートなメッセージをタイトルに込め、今作品の制作に至ったという。
主人公ウサギの「りょうま」が、夢を否定されて落ち込むイヌの「あんずちゃん」を連れ、仲間と共に白浜旅行へ出掛ける。旅行を通して自然や人の温かさにふれ、夢を語り合うことで、諦めない前向きな気持ちを育んでいくストーリー。
りょうまが過去に抱いていた夢について語るシーンは、Ruiさん自身のエピソードといい、「夢を諦めた人や、反対に夢をかなえるために頑張っている人にとって、一歩でも二歩でも前に進めるよう、背中をそっと押せるような作品になれば」との願いが込められている。
絵だけでもストーリーを楽しめるように力を入れたといい、2年前にRuiさんが家族に迎え入れた保護犬のあんずちゃんをはじめとする登場人物のイラストはほのぼのとした温もりがあり、千畳敷や円月島などの観光地が色鉛筆の柔らかなタッチで描かれている。
物語の舞台となっている白浜のホテルシーモアは、昨年Ruiさんが初めて個展を開いた思い出の場所。25日~5月5日には、同ホテルで2回目の個展が開かれる。愛するウサギたちを描いた色鉛筆画が約17点並び、新作も10点以上展示する。Ruiさんは「子どもから大人まで幅広い世代の人に楽しんでもらえれば」と笑顔で呼び掛けている。
絵本はB5判98㌻。1870円。宮脇書店和歌山店、同ロイネット和歌山店、TSUTAYAWAYガーデンパーク和歌山店、㈲荒尾成文堂アラオ岩出店他、Amazonなどインターネットでも販売中。個展などのイベント日程はホームページ(http://rui-house.com)から。
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