発表は異例の延期 和歌山市の新年度予算
和歌山市が10日に発表する予定だった2022年度当初予算案について、発表が延期となる異例の事態が起きた。予定する1事業が発表直前になって実施できるかが不透明となり予算書を作り直す必要が出たため。発表延期について、市は「これまではない」としている。
市によると、9日午後にあった当該事業に協力する関係者からの連絡で、事業が実施できない恐れが出てきたと判断したという。市は事業名や関係者の詳細は明らかにしなかった。関係者によると、該当事業は青岸エネルギーセンターでのごみ焼却発電による余剰電力の推進事業。約4億9000万円のうち、寄付でまかなう予定だった約3億円の財源の見通しが立たなくなったとみられる。
通常、当初予算案の発表は市議会への説明後、市長が記者会見して解禁となる。日程は事前に報道各社に伝えられていた。
市議会は10日、予算説明を聞く議会運営委員会と全員協議会を予定していたが、開会前の市の説明で当該事業の不透明さが明らかになったため紛糾。大幅に開会がずれ込んだ議運で、市から「不確定な要素があったので予算書を作り直したい」との説明があり、当該事業を予算書から削除する意向が示された。
市議会は14日に全員協議会を開き、作り直された予算書を基にした市の説明を受ける。当初予算案は4日遅れで発表解禁となる見通し。
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