夢託し21年 有功中でタイムカプセル開封

和歌山市六十谷の市立有功中学校で4月29日、2001年3月に校庭に埋設されたタイムカプセルの開封式が行われた。当時の教職員や生徒、保護者ら約200人が約20年越しに手にする作文を読み、「こんなこと書いてたんや」などと当時の思い出にタイムスリップしながら大いに盛り上がった。

タイムカプセルは当時PTA会長を務めていた西中康浩さん(66)が「21世紀を迎える節目として夢を託そう」と発案したもの。00年当時、少年による凶悪事件が相次いでいたことから「夢と希望をしっかり持っていればそんなに悪いことはしないだろう」という思いもあったと振り返る。

タイムカプセルには全校生徒627人が20年後に思いをはせて書いた作文をはじめ、保護者や教職員からの寄せ書きなどを入れ、校庭に埋めた。

20年後となる昨年5月に予定していた開封式を前に、20年12月には開封事業の実行委員長を務める廣﨑力也さん(37)ら約20人がタイムカプセルの掘り出しを行い、準備を進めてきた。

コロナ禍で約1年延期された開封式には、当時の校長の宮本修介さん(77)や元教頭の米田哲朗さん(71)、元教諭の西端幸信さん(66)らも出席。宮本さんは「この地域には郷土愛があふれている。みんなに会えてうれしい」と話し、西端さんも「教え子たちと当時の思い出話をしたい」と目を細めた。

式では、掘り出した際の映像が流れた後、円筒形のカプセル2個の開封が行われ、宮本さんから各学年の代表3人に作文が入った封筒が手渡された。

当時3年生だった同市の会社員、青石裕史さん(36)は、「300億円ぐらい稼いでいると思う」と書かれた自身の作文を読み、「アホやな」と旧友らと共に笑い、「みんなと集まれて楽しいし、タイムカプセルを埋めて良かった」と話した。

PTA副会長だった山田守さん(68)は「いろんな夢を託して書いているはずなので、本当に感無量」と笑顔。西中さんは「1年半ぐらい前に廣﨑君らに実行委員を委ねたが、こんなに素晴らしい式にしてくれて、当時を知る彼らの成長ぶりを見ながら、しみじみとうれしさを感じている」と感慨深そうに話した。

開封式で取り出した作文は1年間、同校で保管しているといい、01~03年卒業の当時の生徒や保護者らに受け取りを呼び掛けている。

当時の作文を受け取り笑顔の参加者たち

当時の作文を受け取り笑顔の参加者たち