園児に「防災手帳」配布 NPOが学習会
阪神淡路大震災が発生した1月17日を前に、NPO法人震災から命を守る会(臼井康浩理事長)は14日、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛で体験型防災イベント「阪神淡路大震災からの教訓」を開いた。参加した市内の幼稚園や保育所の園児ら150人に、同イベントのために発行した防災学習冊子「みんなのぼうさいてちょう」を配付した。
同冊子は、独立行政法人国立青少年教育振興機構の助成事業「子どもゆめ基金」を活用。内容は、和歌山大学の防災ボランティアサークル「SAZANKA」が担当した。
イベントでは、同サークルのメンバーらが冊子を使い、大地震発生直後の行動や避難場所、避難用持ち出し袋などを題材にしたクイズで、園児らと楽しく学習した。同サークル代表で、和歌山大学経済学部3回生の石川亮太さん(22)は「子どもたちに楽しく参加してもらえるように挿絵を工夫し、被災写真も使って震災の怖さも感じてもらえるように作りました」と話していた。
イベントではその他、卵の殻の上をはだしで歩いて避難時の危険性を体験する内容や、危険を感じた時に大声を出して周囲に知らせる訓練なども行った。また、東日本大震災で被災し、県内に避難している人たちの親睦会「笑福会」の佐藤勉会長も講演した。
臼井理事長(50)は「時間の経過とともに風化していく震災の記憶を、子どもたちに伝え、大災害から人々の命を守っていきたい」と話していた。
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