LNGの早期再開を 尾花市長ら上京し要望
和歌山県和歌山市湊の埋め立て地に関西電力㈱の液化天然ガス(LNG)火力発電所を建設する計画が長期にわたり中断している状況を受け、尾花正啓市長や地元自治会の関係者らが16日に上京し、県関係の国会議員らに早期再開への理解と支援を求めた。
尾花市長は昨年11月に計画地周辺の自治会代表から陳情を受けた後、関電本店を訪れ、早期建設を要望。今回は古川祐典市議会議長と松江地区連合自治会の川崎敏弘会長が同行し、二階俊博自民党幹事長や世耕弘成経済産業大臣らに計画の重要性を訴えた。
尾花市長は18日の定例記者会見で、計画を巡るこれまでの経緯や建設を求める地元の声が大きいことなどを議員に説明したとし、「それぞれ(の議員に)理解していただいたと思う」と述べた。電力自由化に伴う競争の激化により、関電の経営環境が厳しくなっていることにふれ「関電の状況を見ると今すぐに工事を始めるのは難しいと思うが、計画を長期ではなく、短期、中期で考えてほしい。いつ建設しても良いように準備し、今後も必要性を訴えていく」と述べた。
計画地は新日鐵住金和歌山製鉄所の沖合にある埋め立て地。平成9年に政府の電源開発調整審議会で計画が承認されたが、16年に地盤改良工事の一部が終了後、電力の需要低迷から動きが止まった状態になっている。
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