選抜王者に本塁遠く 智弁12安打猛攻も惜敗

第99回全国高校野球選手権大会は大会第9日の17日、阪神甲子園球場で2回戦の3試合があり、第2試合で智弁が春夏連覇を狙う大阪桐蔭と対戦した。選抜王者を相手に1点を争う接戦を演じたが、二桁安打も本塁が遠く1―2で敗退。6年ぶりの3回戦進出はならなかった。

◇2回戦

智弁和歌山 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
大阪桐蔭 1 0 0 0 0 0 1 0 X 2

〔智〕黒原、平田―蔵野〔大〕徳山―福井▽2塁打=黒川(智)藤原、泉口(大)

大阪桐蔭を上回る12安打を放ったが、打線はつながりを欠き、好機であと一本が出なかった。1点を追う4回、満塁の場面で冨田が左前適時打を浴びせて同点。7回には、森本の打球を1塁手がはじき、ボールが転がる間に2塁走者の大星が本塁を狙うも届かなかった。直後に勝ち越しを許した智弁は最終回、1死から林、西川の連打で1、2塁と攻めたが、後続が併殺打に倒れた。

投げては黒原、平田が継投で強力打線を7安打に抑える好投を見せた。連打を許さず、走者を背負う場面も粘りの投球で切り抜けたが、打線の援護は届かなかった。

 

髙嶋仁監督は試合後、金星を逃したことに残念そうな表情を見せた一方、「えぇ試合ができ、バッテリーを中心に選手は成長した」と戦いぶりをたたえた。

ロースコアの接戦となった試合展開を「うちの描いた展開になり、勝機があると思った」と振り返る。好投手を相手に、チームはボール球の見極めを徹底。髙嶋監督も「ある程度見極めはできたと思う」と話し、攻撃が1点にとどまった要因にバントや走塁のミスを挙げ「打線がつながらず、チャンスで押せなかった」と悔やんだ。

初戦で本塁打を放った3番の林が先発を外れたことについては「投げられる状態ではない」と説明。「4回のチャンスで(代打起用を)考えたが、後半にチャンスがくると思い出せなかった」と明かした。

暴投で決勝点を奪われた場面については「(それまで)うまく守っていたが、ちょっとした隙を突かれた」と振り返り、「大阪桐蔭は一人ひとりの能力が高い。勝負するために、また甲子園に来る」と答えリベンジを誓っていた。

3安打と活躍した大星主将

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