1月から事業改変 紀の川市の電池工場

パナソニック㈱エナジー社和歌山工場
来年1月から事業改変が進められる和歌山工場

 リチウムイオン電池を製造しているパナソニック㈱エナジー社和歌山工場(紀の川市打田)は来年1月から事業改変を進め、 現在の組み立て3ラインのうち2ラインを住之江工場(大阪市)に移設することを計画している。 今後は空いたスペースで、 電気自動車などに使われるバッテリーパックを生産する予定で、 需要が高まれば将来的に雇用拡大の可能性もある。

 パナソニックがことし4月、 パナソニック電工㈱、 三洋電機㈱を完全子会社化し、 事業統合したことを受けたもの。

 バッテリーパックは製品仕様の変化が激しいため、 大規模な生産設備は向いておらず、 柔軟に対応できる人海戦術での態勢が向いているという。 これまで和歌山工場で生産していたリチウム電池のふた 「封孔板 (ふうこうばん)」 の生産は継続する。 工場関係者は 「手先が器用で根気がある女性の雇用が必要になるのでは」 と話している。

 同工場は平成3年操業開始。 アルカリ蓄電池の生産から始まり、 電化製品などの小型化を受けてリチウムイオン電池の生産にシフト。 19年には同電池の生産ラインを増強するなどし、 請負会社合わせて約700人が関係するエナジー社の主力工場になっていた。 事業統合を受け、 同工場でもことし9月ごろから社員のリストラ策が進められていたという。

 請負会社が生産に関わっており、 今後もその体制は変わらない。

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