那賀が初戦突破 全国高校ラグビー和歌山県大会


前半24分、那賀・泉選手が連続トライを決める

 第92回全国高校ラグビーフットボール大会県大会が21日、 和歌山市毛見の紀三井寺公園補助競技場で開幕した。 桐蔭・和東・有田中央の3校合同や和北・和西を含め13校10チームが参加。 開会式では4連覇を狙う和工の土岐克司主将が 「感謝の気持ちを忘れず、 日頃鍛えた成果を発揮して、 仲間との絆を大切に花園を目指す」 と力強く宣誓し、 熱い戦いの火ぶたが切られた。 初日は1回戦2試合が行われ、 那賀が新翔に38―5で快勝したが、 和北・和西は新宮に14―48で敗れた。 しんぽう写真館はこちらから

 開会式は、 優勝旗も誇らしく創部65周年を迎えた和工を先頭に選手たちの入場行進で始まり、 桐蔭・和東・有田中央の合同チームもそろいの青いジャージで一歩一歩を踏みしめた。

 開会宣言に続き、 大会委員長の稗田敬一県高体連ラグビー専門部々長が 「ラグビーは15人という競技スポーツの中で、 最も多い人数でゲームを行うため、 協調性や連帯感が求められる。 『1人はみんなのために、 みんなは1人のために』 の言葉通りチームの心が一つになり、 その結束が感動のプレーを生む。 素晴らしいフェアプレーを期待するとともに、 青春の思い出となる大会になることを願う」 と激励した。

◇1回戦
 那賀38(10―0、28―5)5新翔
 初日は1回戦2試合だけで、 第2試合で登場した那賀は新翔と激突した。 開始早々、 敵陣ゴール前に攻め込んだ那賀が、 主導権を握り、 14分にはマイボールのラインアウトからモールで押し込み、 サイドを突いた泉のトライで先制した。

 積極的に攻める那賀は、 24分にも敵陣ゴール前のラックから抜け出した泉が、 相手ディフェンスを振り切り、 連続トライを決め、 前半を10―0で折り返した。

 後半に入っても勢いに乗る那賀は、 開始1分、 敵陣10㍍付近のラックからFWが突き、 ボールをつないだ松尾のトライをきっかけに、 7分には吉田、 13分には奥と3連続トライ。 ゴールも2本決まり31―0と大きくリードを広げた。

 18分には、 新翔・潮碕の突進を止めきれず1トライを許したものの、 2分後には、 相手のキックしたボールをカウンターアタック。 西中から松尾、 奥とつなぎ7個目のトライで、 相手の反撃を断ち切った。 那賀は終始、 松尾の有効なキックで敵陣に入り攻撃を展開。 チャンスを確実に生かしたのが初戦突破へつながった。

 那賀・古谷友宏監督は 「一戦一戦を大事にという気持ちで初戦に臨んだが、 後半思った以上に点が取れた。 この勢いで、 次の近大和歌山にリベンジしたい」 とし、 松尾雄太主将は 「このところ1回戦を勝てていなかったので、 先輩や先生にも喜んでもらえる1勝になった。 近大和歌山戦も全力で戦う」 と闘志を燃やした。

◇1回戦
 和北・和西14(0―22、14―26)48新宮

 開幕ゲームでは和北・和西と新宮が対戦した。 序盤の3分、 ゴール前のラックから新宮に先制トライを許した和北・和西は、 リズムをつかめないまま、 新宮の攻撃に押され、 前半を0―22で終えた。 後半も新宮の果敢な攻撃に15分までに3トライを奪われた和北・和西だが、 19分には敵陣ゴール前のラックから、 寺地がゴールポスト下へ飛び込んだ。 26分にも敵陣ゴール前のペナルティーキックから素早い動きで野尻がトライ。 全て美野がゴールを決め14点を挽回したが、 失点が大きく初戦で涙をのんだ。

 FWで優位に立つ新宮に対し、 BKを展開して反撃を狙った和北・和西だが、 新宮の早いプレッシャにミスが続いたのが、 残念な結果となった。