竹中さん吹上小で講演 後輩に熱いエール


学習成果を発表する児童ら

 ようこそ大先輩!。 和歌山市立吹上小学校(北畑嘉之校長)の5、 6年生がふるさと和歌山・吹上地区について学んできたプロジェクトは11月30日、 卒業生で慶応大学教授の竹中平蔵さん(61)が来校し、 発表会を迎えた。 地域の宝、 防災をテーマとした発表に竹中さんは 「皆さんがした学習はとても尊い。 これからも世の中のことに関心を持って、 素晴らしい人生を生きてほしい」 と後輩たちを励ました。

講演する竹中さん

 同校と、 竹中さんが代表を務めるNPO法人和陽文化振興会、 吹上地区の連合自治会、 公民館、 人権委員会、 和歌山新報社が共催した。

 和歌山・吹上の素晴らしさを学んできた6年生は、 数多くの 「宝」 を発見した楽しさ、 その成果をガイドブックにまとめ、 発信できた喜びなどを紹介。 「和歌山ってこんなにすてきなところなんだ!と胸を張って言える大人になりたい」 と力強く発表した。

 5年生は、 地震・津波などの大災害への備えについて学んだ。 400人以上の住民アンケートの分析、 地区内の危険が予想される箇所などを具体的に提言し、 「みんなの防災への関心がもっと高くなって、 一人でも多くの人が助かるような町になってほしい」 と訴えた。

 竹中さんは、 物事を高い視点から見る 「鳥の目」 が大切だとし、 児童がふるさとを違った視点で見つめ直した今回の学習の意義を強調。

 さらに、 広く社会の出来事に関心を持つよう呼び掛け、 「勉強できるのはすごいことなんだと自覚しよう。 人に頼るのではなく、 自分の力で頑張ろう。 皆さんはやろうと思えば何だってできる。 皆さんがこれから一生懸命にやることが多くの人を助けることになる。 皆さんを待っている人が必ずいる」 と話した。

 会場には約100人の保護者や地域住民らが来場し、 5、 6年生が学習成果を編集して作った紙面を掲載した本紙を手に、 児童の発表と竹中さんの講演に聴き入っていた。

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