吟と舞の「名流大会」華やかに 県内初開催

吟と舞の祭典「全国名流吟剣詩舞道大会」(本紙など後援)が5日、和歌山市の県民文化会館で開かれた。全国から集まった主要流派の宗家ら約500人が芸を競い合い、約2000人が、日本の伝統文化とともに和歌山の歴史や風土が盛り込まれた舞台を堪能した。

大会は昭和47年から毎年こどもの日に、公益財団法人日本剣詩舞振興会が全国の主要都市で開いている。ことしが45回目で、県内での開催は初めて。

特別番組「黒潮に踴(おど)る元気はつらつ紀州っ子」では、幼稚園から小学生までの地元の子どもたちも出演。同市の新堀こども園の園児たちが太鼓演奏で盛り上げた他、詩吟「松竹梅」「後夜仏法僧鳥を聞く」や舞を堂々と披露。民謡の「串本節」や「鞠と殿様」を題材に、大名行列やまり遊びを再現するなど、郷土色豊かなステージを届けた。

3月に東京で行われた全国少壮吟詠家審査コンクール決選大会の入選者15人が吟詠を披露した他、企画構成番組「武蔵坊弁慶」では、義経と弁慶の悲劇の物語が繰り広げられた。 大会責任者で、県吟剣詩舞総連盟の松島南洲理事長(72)は「和歌山は詩吟関係では弱小県でレベルも高くはありませんが、一流の方々の技術や舞に間近で接するチャンスに恵まれました。少子高齢化で会員も減少する中、今回の大会に刺激を受け、伝統芸能の一つとして盛り上げていければ」と話していた。

子どもたちも参加し郷土色豊かに

子どもたちも参加し郷土色豊かに

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