智弁決勝進出ならず 報徳学園に逆転許す

秋季近畿地区高校野球大会は3日、和歌山市毛見の県営紀三井寺公園野球場で準決勝があり、県勢で唯一4強入りした智弁和歌山は報徳学園(兵庫1位)に9―5で敗れ、決勝進出はならなかった。

報徳学園 1 0 0 1 0 2 0 4 1 9
智弁和歌山 3 0 1 0 0 0 0 1 0 5

〔報〕今朝丸、間木、盛田―堀〔智〕清水、𠮷川、石原、福永、岡田―松嶋、石橋▽本塁打=石野(報)、中塚(智)▽二塁打=山増、林2、竹内(報)、松嶋、中塚(智)

智弁は終盤の失点が響き、準決勝で姿を消した。試合は1回、一死2、3塁から相手の犠飛で1点を先制されたが、その裏に智弁が一死2、3塁から4番中塚の中犠飛で同点に追い付いた。続く、二死2塁で5番湯浅の右前適時打で勝ち越しに成功。期待の1年生捕手の6番松嶋も適時二塁打を放ち、リードを2点差とした。

3回にも、相手の暴投で1点を追加し、序盤は4―1とリードを3点に広げた。

しかし、4回に一死2塁のピンチで二塁手の湯浅が落球し、1点を返されると、6回には、粘りの投球を見せた先発の清水が連打を浴びて同点に追い付かれた。清水は6回89球を投げ7安打4失点でマウンドを降りた。その後は、𠮷川、石原の継投でリズムを取り戻したが、4番手の福永が相手打線の猛攻を防げず、8回表に8―4と4点差を追い掛ける展開となった。

8回裏には、中塚の右中間越えソロ本塁打で1点を返すが、9回にも相手にとどめの本塁打を打たれ、あと一歩及ばなかった。

試合後、中谷仁監督は2試合連続でスタメンマスクに1年の松嶋を起用したことについて、「相手が足を使った攻撃をしてくることは分かっていたことなので、それに対応できなかったことは反省して前に進ませたい」と話した。

第1打席に適時二塁打を放ち、打撃でチームに貢献した松嶋は、「監督に準備しとけよと言われ、勝ちにつながるプレーを心掛けた」とし、試合前にはビデオを見ながら、𠮷川と球の使い分けなどを研究。前回の試合で盗塁を刺したことについては、「𠮷川先輩のクイックのおかげ」と振り返った。3試合連続で本塁打を放った中塚は、「直球を狙った。初球を見逃してしまったが、気持ちを切り替えて本塁打を打つことができた」と振り返った。

8回、一死2、3塁から走者の生還を許した智弁

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