太地町で自動運転実証実験が開始 三軒町長の政策ビジョンの真髄

二階 俊博

太地町で「県内初」の試みとなる、自動運転車両の実証実験が開始されました。これは、国が行う「未来技術社会実装事業」を活用した取り組みで、高齢者の交通手段の確保という地域課題を解決したいという、太地町の熱心な取り組みが評価され実施に至りました。
「バス停と家の間、荷物を持って移動するのが大変」などの町民の声を受け、町営バスが入っていけないような路地裏の通りまで車両を運行し、どこからでも乗降が可能な新しい移動手段といえます。対象区間の道路には電磁誘導線とタグが道路に埋め込まれ、安全な運行が可能となります。これにより、スーパーでの買い物や病院への通院等、日常生活の利便性が向上することに加え、高齢者同士の交流や外出機会の増加にもつなげていきたい考えです。この県内初の取り組みが実現した背景には、町政のかじ取りを担う、真の政治リーダーのビジョンと情熱がありました。
太地町の人口は約2900人、高齢化率は44・6%に上ります。古式捕鯨発祥の地でもある太地町は、少子高齢化、人口減少という大きな地域課題に直面しながら、三軒一高町長の明確な政策ビジョンのもと、着実に多くの成果をあげています。
今回の自動運転実証実験も三軒町長や漁野洋伸副町長、総務課の和田正希さんが何度も何度も東京に足を運び、関係省庁に必要性を熱心に訴え続けた結果、事業採択に至りました。かねてより、三軒町長は町づくりの目指すべき方向性を「公園の中に住民が暮らす町」、「健康で楽しく長生き出来る町」と位置づけ、町民の声を丁寧に聞きながら課題解決に取り組んで来られました。中でも、三軒町長の取り組みで私が感動したのは、町の一人暮らし世帯のご自宅を町職員が手分けし家庭訪問を実施されたことです。するとそこにはさまざまな住民の悩みや不安の声が寄せられたといいます。「足腰が弱くなり一人で布団が干せない」「トイレが心配で外出が億劫になった」「日々の食事が一人で味気ない」
それらの住民の声をもとに政策を組み立て、実行に移す。住民の声が届くのを待つのではなく、行政が住民に近づいて声を聞き、その声を政策に反映する。三軒町長は常におっしゃいます。地域づくりに最も必要なことは、「ビジョン」・「決断」・「実行」であると。私も全く同感です。
太地町にはお年寄りが安心して外出出来るように多くのベンチ、トイレ、防犯カメラが設置されています。特にトイレの清潔さにはいつも驚かされます。地域福祉センター「梛(なぎ)」には大型の布団洗い乾燥機も設置されています。これらはすべて住民の声から、実現された政策です。
近い将来、この太地町にも紀伊半島一周高速道路が開通します。交通インフラの整備を見越し、世界中から鯨類の研究者が集う「鯨の学術研究都市構想」も着実に進んでいます。私は半島が故に太地町の皆さんにここまで高速道路の延伸をお待たせしてしまったこと、内心申し訳ない気持ちで一杯です。それだけに、国の最先端技術は先行してお届けしたいと考えています。
私は太地町の発展のため、これからも三軒町長のビジョンとともに歩む覚悟です。

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