被災のトルコ国民に「串本町の想い」届ける 田嶋町長「海難1890」チャリティー上映を提案

二階 俊博

去る2月16日、17日の両日、串本町の田嶋勝正町長、鈴木幸夫議長を含む12名の町議会議員の皆さま、串本町出身の佐藤武治県議会議員が日本トルコ友好議員連盟会長を務める私を自民党本部にご訪問くださいました。串本町では、トルコ南東部で大地震が発生した直後から、串本町をあげて義援金を募ったところ、わずか10日間で1500万円を超える善意の支援が集まりました。この支援の中には地元の有力企業や隣の那智勝浦町の民宿経営者をはじめ、串本・古座高校の生徒会の皆さまや、小中学生の子どもさんも参加されています。
この度、田嶋町長を代表とする串本町の皆さまはそれを受けていち早く上京されました。私は議員連盟会長として日本政府の緊急援助等について、発災直後から大使館を訪問し、調整を進めておりましたが、この度、串本町の皆さまともご一緒にトルコ大使館を訪問しコルクット・ギュンゲン駐日トルコ大使に串本町の想いをお届け致しました。
ギュンゲン大使との面会において田嶋町長より、串本町からの支援内容をお伝えするとともに、潮岬中学校の生徒が作成した、トルコ語による励ましのメッセージ集を手渡されました。ギュンゲン大使はその場で涙ながらに日本の支援、とりわけ100年を超える串本町との友情に謝意を伝え、トルコ政府と国民が必ず復興に向けて一歩を踏み出し、いつの日か串本町の皆さまに感謝の気持ちをお返ししたい旨を述べられました。
私は「互いが困った時に手を差し伸べあうのが真の友であり、トルコと串本町の先人はそれを実践し、次の世代に引き継いでくださった。私たちも先人に習い、困った時は助け合うという当たり前の精神でトルコの復興が完遂するまで寄り添ってまいりたい。これから先、具体的に何が必要か遠慮なく日本政府や議員連盟に伝えてほしい」とお伝え致しました。
また、田嶋町長から素晴らしい提案がなされました。それは、8年前に全国上映された、エルトゥールル号遭難事件を題材にした「海難1890」をこの際、全国でチャリティー上映してはという提案でした。この映画の田中光敏監督は田嶋町長の大学の同級生という間柄から、今回の地震を受けお二人で話をする中からアイデアが浮かんだそうです。私はこの提案をお聞きし、配給会社である東映株式会社の多田憲之会長にご相談したところ、即座に賛同いただきました。早ければ、今月中には串本町を皮切りに再び全国の映画館で「海難1890」が上映される運びとなりました。田嶋町長の素晴らしい提案に感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
今回、いち早く串本町の関係者が町民を代表して上京いただき、トルコ大使館を通じ被災に見舞われたトルコ国民に想いを届けてくださいました。私は外交の真髄はここにあると改めて学びました。遠く離れていても、お互いが困った時に心から寄り添う。この関係が世界の安定と平和を築いていくのだと確信致します。串本町の皆さんの行動は「世界の模範」であります。議員連盟会長として心から感謝するとともに、みなさんと一緒にトルコの復興に力を尽くしてまいります。
【トルコ大使館を訪問いただいた串本町の皆さま】串本町長:田嶋勝正、議長:鈴木幸夫、町議会議員:芝山定史、北地稔、長脊守、沼谷美次、橋爪和雄、角寛、吉村聡一郎、五十川清紀、水口崇、清水健太郎、島野靖、串本町職員・議会事務局:名田倍也、浅利淳、濵地弘貴、稲葉壮登、和歌山県議会議員:佐藤武治

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