コロナ対策の政府方針が改正 2類から5類へ転換すべき時

鶴保 庸介

この度、マスク等のコロナ対策に関する政府方針が改正されました。
やや旧聞に属する感もありますが、国民生活に深く関わるものだけに、正しい理解がなされねば社会は混乱しますから、思うことを。
かねてより、今回のコロナウイルスの本質については議論のあるところであり、初期においては感染経路や対処法について不透明なところもあり、マスコミの過剰報道もあったものですから、社会制度としては必要以上のガイドラインが設定されました。このことは問題ないと思います。
しかし国産ワクチン、処方薬の研究の経過などからさまざまなことが分かってきているにもかかわらず、このことは実際の社会制度に生かされていなかったと言えるでしょう。
私はこのことを確かめるため、政府のコロナ対策分科会なるものから出てくる情報だけでなく、独自にさまざまな医療関係者に取材を重ねました。
その結果、分かったことはまず、テレビなどで頻繁に出てらっしゃる専門家といわれる方々が、免疫学の専門家であったり、テレビ等では経済社会的な側面が、分科会で議論がなされておるにもかかわらず報道されていない事実などが浮かび上がってきました。
本来、今回における専門家は、免疫学ではなく、感染症学の専門医でなければなりませんし、制度設計に係る提言には飲食店や旅館業など、営業サイドからの視点を忘れてはなりません。
しかし、こうした感染症学の専門医は日本ではかなり少なく、分科会のメンバーとして招集するには当時は現場の医療対応で忙しすぎたことなども相まって、分科会のメンバーにはならなかったこと。また、こうしたことの背景も手伝って分科会の(一部)意見が全て無条件に取り入れられ、必要以上のケアを実社会に強いてきたことは否めません。
感染症専門家によればコロナウイルスが空気感染を主な経路とするものであり、消化器官に入りこんだウイルスはほとんどが不活性化し、排出されるものであること。肺や気管に間違って(多くは粘膜やその他の免疫機能によって排除される)入りこんだものの中からごく少数のウイルスで活性化したものが悪さをする、ということが分かってきました。それゆえにマスクの取り扱いなど空気循環についてのコントロールには最新の注意を払わねばならないが、ウイルスが付着したと疑われるテーブルや料理を取るためのトングなどを消毒液でいちいち消毒せねばならない、という現在のやり方は方向が違う、ということが分かっていました。
私は早くから(一昨年の暮れだったと思います)このことを観光庁などを通じて提案し、要請してまいりましたが、改まらず、仕方なく、今年に入って直接観光庁のもとに「第二分科会」といえる、医療の専門家集団を設置してもらいました。それが今回の政府におけるコロナ対策の方針転換、となったものです。
最近は、厚生労働省のTVコマーシャルも目につくようになりましたが、「遅すぎる」というのが正直な感想です。
今回の改正は以下のとおり。
以下、主な見直し内容
・屋外での活動中はマスク着用不要
・ビュッフェ形式の飲食において手指消毒のみとし手袋着用は求めない
・貸切バス車内での飲食を可能とする
・長距離列車における座席の向かい合わせを可能とする
・行列等における対人距離の確保を削除
・エレベーターや休憩所等の人数制限を削除
・家族や知人等の少人数との飲食時はパーテーションの設置を不要とする
もう2類から5類への転換をするべき時ですね。

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